スマホのアプリなどでプライベートな画像や動画をやりとりしてしまい、SNSを通じて知り合った異性や出会い系業者から、金銭を要求される「セクストーション」(性的脅迫)に関する相談が増えている。
国内でのセクストーションの被害では、SNSや不正アプリが用いられるケースが多いとみられている。
セクストーションの手口とは?
ステップ1
ある日突然、男性のスマートフォンに無料通信アプリを使って見知らぬ名前の女性から 「お話ししませんか」などと連絡が来る。
それに、男性が応じると、やり取りが始まるのだ。
ステップ2
2人のやり取りがエスカレートしてくると、女性の方から「私の裸の写真を送信するからあなたも送信して」などと持ちかけられる。
もちろん送信された女性の画像は、インターネットなどに掲載されているものなのだが、それに気付かず男性は応じてしまう。
ステップ3
女性の方から「ビデオ通話ができるアプリ」だからなどと添付され、特定のアプリをダウンロードするように勧められる。
男性はそのアプリをダウンロードする。
ステップ4
女性から「私の裸の動画を送信するから、あなたもダウンロードしたアプリを起動して裸の動画を送信して」などと持ちかけられる。
男性が自分の裸を撮影し、先程ダウンロードしたアプリを起動して動画を送信する。
ステップ5
突然、「金できれいに解決しようか」とメッセージが送信された途端、男性のスマートフォンに登録されている電話帳のデータや写真などが次々と送信されてくる。
その後、女性の関係者らしい見知らぬ男から電話があり、「電話帳・写真・動画など、全てのデータを抜き取った。恥ずかしい動画をばらまかれたくなければ金で買い取れ」などと脅迫される。
ステップ6
ほとんどの男性は自分で送信した「恥ずかしい動画」などが、誰にも知られずに金で買い取れるならと現金を支払ってしまうらしい。
「セクストーション」は今後も形を変えていく
「セクストーション」の被害とはいえ、もとは自分自身が招いたものだから、安易に家族・友人・会社などには相談できないケースが多いのだろう。 まして、警察などは特に相談しにくいので、実際の被害者はもっと多いのではないだろうか。
男性の心のすき間に入り込む、悪質な犯罪なのだが、今後は「振り込め詐欺」のようにターゲットや手法を変えていく可能性もあるのだ。